matsuko diary

散歩・食べ物・映画中心。

映画 スイス・アーミーマン※ネタバレあり

無人島で出会った死体との交流を描いた奇想天外コメディf:id:osugi923:20171030221102j:image

 

 あらすじ

 「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフが死体役を演じ、「リトル・ミス・サンシャイン」「ラブ&マーシー 終わらないメロディー」などで知られるポール・ダノ扮する青年が、死体を使って無人島からの脱出を試みる様を描いた異色のサバイバルコメディ。

遭難して無人島に漂着した青年ハンクは、絶望して命を断とうとしたとき、波打ち際に男の死体が打ち上げられているのを発見し、奇妙な関係性を築いていくというなかなか狂気なストーリー。主人公は死体の超人的な使い道に気づき、島からの脱出を図ります。死体からはガスが出ており、浮力があることに気付いたハンクは意を決し、死体にまたがり無人島脱出を試みるが……。

 

感想

★★★

発想が凄い、面白かった!

まず、あらすじ読んでも、なんのこっちゃって感じですし、死体との交流ってなに?みたいな。それを解き明かすとすべてのネタバレになってしまうのですが、設定がとにかく面白かったです。

 

死体なのに喋る!!

主人公ハンクは、無人島で命を絶とうとした時に、波に打ちひしがれてる死体のメニーと出会います。f:id:osugi923:20171030221602j:imageしかしこの死体凄いんです。

体内にたまった腐敗ガスの影響で、おならをしまくるんです。「死体がこんなにおならしてるよ!!」て 笑

で、そのおならのガスを原動力にして、ジェットスキーのようにして無人島を脱出するんですよ。   映画のポスターは本編でも使われていたとは。しかもこのシーンでタイトルバックが出る演出なのですが、ここで心掴まれました。(馬鹿げてるけどなんだこのワクワク感は!これから何が始まるんだ!)f:id:osugi923:20171030221609j:imagef:id:osugi923:20171030221611j:image

このあとも、メニーは喋るし、水を身体に溜めてシャワー代わりになったり、髭剃りの機能も果たしたり…多機能な死体なんです。f:id:osugi923:20171030221152j:imagef:id:osugi923:20171030221244j:image

 

 

ハンクにとってメニーの存在とは

主人公のハンクと死体のメニーとの交流が軸に描かれていますが、メニーは会話の最中に下ネタを連発します。デリカシーがない、恥ずかしい、とハンクはメニーに対して抱きますが、メニーと行動を共にするうちに徐々に変化が生まれます。f:id:osugi923:20171030225845j:image

ハンクは、現実社会で生きにくさを感じていた。自身のコンプレックスから、自分の居場所を、存在意義を見いだせないハンクにとって、常識にもモラルにも囚われないメニーの存在をがハンスに生きやすさをもたらすのです。最高の相棒を得たことによって、人生の楽しさを教えてくれたのです。f:id:osugi923:20171030225827j:image

 

ラスト、感慨深い

このファンタジーに潜む現実をどうやって締めくくるのか。ラストどうなるのかと思っていましたが、かなり良いラストでした!

二人は文明社会に戻ることができます。

でもファンタジーの魔法は現実によって解けてしまうのです。メニーは本当の死体となり、動かなくなり喋らなくなります。

メニーとの交流で常識やモラル、世間の目から解き放たれたハンクですが、また現実を突きつけられるのです。あんなに戻りたかった文明社会だったのに、ハンスはそれを受け入れることができず、また2人の世界に戻ろうとするのです。もう今までの彼とは違います。f:id:osugi923:20171030225916j:imageそして最後メニーとの別れのシーンは……ジーンときますがクスッと笑っちゃいました。メニーらしい、良いラスト。スイスアーミーマンの世界観は崩れることなく、ほっこりする作品でした。

 

ダニエルラドクリフ×ポールダノのコンビ最高でした。

 

追記

私が川沿いを知り合いと散歩した時のこと。人通りが少なく、静かで、自然があって、開放感がありました。その時間はリラックスしていて、人目を気にせずバカやったり、自分の素が出ていました。

目的地に近づいて、駅が近づいてきて、人が多くなって、賑わい、都会になった時、急に我にかえった感覚になりました。仮面を被る、よそよそしくなった感じになるという気分でしょうか。「現実世界に戻ってしまった…」「これが個性を失うという事か…」と呟いたと同時に、スイス・アーミーマンを思い出した私であった。