映画「PK」※ネタバレあり
「きっとうまくいく」の監督×主演の再タッグ。
PKの小さな疑問が、やがて大きな奇跡を呼ぶ。
あらすじ
留学先で悲しい失恋を経験し、今は母国インドでテレビレポーターをするジャグーは、ある日地下鉄で黄色いヘルメットを被り、大きなラジカセを持ち、あらゆる宗教の飾りをつけてチラシを配る奇妙な男を見かける。チラシには「神さまが行方不明」の文字。ネタになると踏んだジャグーは、"PK" と呼ばれるその男を取材することに。「この男はいったい何者?なぜ神様を捜しているの?」しかし、彼女がPKから聞いた話は、にわかには信じられないものだった──。驚くほど世間の常識が一切通用しないPKの純粋な問いかけは、やがて大きな論争を巻き起こし始める──。
感想
★★★
今作も期待通り、それ以上の面白さ!
映画開始で「本作はフィクションであり、いかなる個人・宗教・団体を傷つける意図とはありません」というテロップが流れます。
本作は、宗教的問題にこれでもかと切り込んでいるため、あのテロップの必要性は感じました。 (よく公開できたなぁと思いましたが 笑)
前作「きっとうまくいく」同様、社会問題をわかりやすくコミカルに、かつ芯をついて切り込んでいる作品なので本当によく出来たストーリーだなぁと感心します。
「常識にとらわれず、わが道をいけ!」
チャップリン映画に類似してて個人的に大好きです。
世の中の常識を全く知らない男が織りなす奇跡
主人公は宇宙からやってきた男です。つまり宇宙人です。PKと呼ばれます。
その男がインドの文化に触れ、様々な疑問を呈していきます。
そしてそこには宗教という大きな壁が立ちはだかります。でもPKの真っ直ぐな人柄と常識にとらわれない感性にジャグーは影響されていきます。
まぁ世の中わけわかめなルールが沢山存在してますからね。
宗教により引き裂かれた2人
ジャグーは留学先でイスラム教徒である青年と恋に落ちます。しかしヒロインの父親はヒンドゥー教徒であった。交際することを咎められ、神の代弁者である導師様から「交際中の男は裏切る」と告げられ、信仰の違いによって二人は切り裂かれてしまいます。
なんでやねん!恋愛は自由でしょう!と思いますが。(PKと同じ感想です)
これはラストでわかるのですが、2人が引き裂かれた理由は宗教の違いが生んだ、悲しい掛け間違いがあったからなのです。(そのシーンは本作の肝となるところだと思います。)
宗教の違いから生まれる固定概念こそが一番厄介であると感じました。
「これはこういうものである」と思い込み、何も疑問も呈さなくなった時、人は様々な出来事で掛け間違いが起こり、大切な何かを失うかもしれないということ。それが一番怖いことではないだろうか。
「大切なことは全てPKが教えてくれた」
このコピー好きです🍀