matsuko diary

散歩・食べ物・映画中心。

映画 万引き家族 ※ネタバレあり

 犯罪で繋がる家族の物語f:id:osugi923:20180716145407j:image

あらすじ

東京の下町。高層マンションの谷間に取り残されたように建つ古い平屋に、家主である初枝の年金を目当てに、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀が暮らしていた。彼らは初枝の年金では足りない生活費を万引きで稼ぐという、社会の底辺にいるような一家だったが、いつも笑いが絶えない日々を送っている。そんなある冬の日、近所の団地の廊下で震えていた幼い女の子を見かねた治が家に連れ帰り、信代が娘として育てることに。そして、ある事件をきっかけに仲の良かった家族はバラバラになっていき、それぞれが抱える秘密や願いが明らかになっていく。

 

感想

役者さんの演技に脱帽。しぐさや表情、セリフに心を揺さぶられました。安藤サクラさんの母性には自然と涙がでました。

 

見応えある演技と豪華な出演人
いやー、贅沢でした。
主演級の方々ワンシーンのみだったり、ほんと少ないシーンで印象に残るお芝居。2時間じゃ物足りないくらいもっと掘り下げてほしいぐらい。

特に安藤サクラの母性を感じては涙しました。
凛の帽子を焼き、後ろから凛をぎゅーとハグするんです。あそこは印象的で、なんとも言えない涙が溢れました。f:id:osugi923:20180716145634j:image

また子役の2人、祥太と凛を演じた城 桧吏くんと佐々木みゆちゃんは、なんじゃこらというほど、素晴らしかった。可愛いらしくて演技が上手というレベルではなく、とてもリアルでした。子どもながらに抱えている不安定さ、そのなかに垣間見れる子供らしい無邪気さが混在して、観る人に訴えかけるぐらいの魅せるものがあった。f:id:osugi923:20180716145552j:image

もともと松岡茉優さんのお芝居が好きで、ほかの作品だといい意味で浮くことが暫しあるのですが、万引き家族は、なじんでいました、皆さんの演技が心地よかったです。f:id:osugi923:20180716145601j:image

そんな役者さんが沢山出ているこの作品は本当に贅沢です。

 

家族の形とは

冬のある日、近所の団地で震えていた幼い女の子を見かねて家に連れて帰ったことから物語がはじまります。家に帰ろうとしないその子に、初めは戸惑いながらも凛と名前をつけて娘として育て始めます。

しかしこの家族、凛の存在云々関係なく、どことなく不自然で。話が進めば進むほど、色々と「??」と思う節が時折垣間見えるんです。でも凛を通して、信代の母性を感じたり、治はどうしようもない父親だけど、彼なりに家族を愛していたり。亜紀は、初枝とは仲が良いけど、好きな人ができると信代に見透かされ、ほほえましい会話をしたり。家族みんなで海に行くシーンは特に、みんな楽しそうな家族の形が印象的でした。f:id:osugi923:20180716145618j:image

 

初枝の死後、わかる家族たちの関係性
家族だと思っていたが、本当は誰1人血の繋がりがなかったという事実。

え、誰一人も?!てなりました。
本当に初枝の年金を頼りに偽りの家族を作っていたということで成立しちゃいますよね、つまり絆はお金だったのか?

いや、この作品を観た人はそうは思わない。それが面白いところで。

それだけではなく、信代と治には衝撃な過去があり、関係が複雑すぎるんですよね。

でもこの家族の日常を観た人は一言では片付けられない感情にさせられる。

 

ラスト、考えさせられる

凛が本当の家族の元に帰るのですが、それはまたつらい生活に戻っただけ。f:id:osugi923:20180716150047j:image

子は親を選べない。血の繋がりこそが本当の家族なのか?本当な家族と一緒にいることが本当な幸せなのか。と問いかけられます。

そんなの千差万別であり、それを子どもは自ら選択ができない。だからちゃんとした大人が子どもが自立できるまで守っていかないといけない、それは血の繋がり関係なく、大人の義務である、と私は思う。

確かに、あの家族の形は一般には理解されにくいものがある。警察はいとも簡単にあの必死で作り上げた家族を引き離した。

犯罪たくさんしてます。犯罪を助長しているという意見もある。それはいけないことである、しかしそれ本人たちだけのせいなのだろうか、そこに本当の家族(血縁者)の責任があるのではないか。罪を犯したことだけではなく、どうしてこの家族が生まれたのか、そこも知ってほしい。

凛がまた本当の家族のもとに返され、育児放棄される。1から10を繰り返し数える彼女のラストのシーンが胸を締め付ける結末でした。

 

血縁者がない中で家族は作られるだろうか。

問いかける作品でした。

家族の定義をしっかり考えなければなりませんが、あの家族にはお互いの存在が必要だった。幸せは周りが決めるものではなく、自身で感じるものであることをしっかり見て欲しい。f:id:osugi923:20180716150053j:image