映画「ライオン・キング」※ネタバレあり
忘れるなシンバ、自分が何者なのか
あらすじ
アフリカの広大なサバンナで、動物たちの王であるライオンのムファサの子として生まれたシンバは、いつか父のような偉大な王になることを夢見ながら成長していく。しかし、ある時、王位を狙う叔父スカーの策略によって父の命を奪われ、シンバ自身もサバンナを追われてしまう。やがてたどりついた緑豊かなジャングルで、イボイノシシのプンバァとミーアキャットのティモンといった新たな仲間との出会いを得たシンバは、過去を忘れて穏やかに時を過ごしていく。一方、スカーが支配するサバンナは次第に荒れ果て、存続の危機が迫っていた。
感想
★★★★★
超実写は超完璧すぎる実写でした。
吹き替えで観ましたが、ティモン&プンバァ最高でしたわ。
超実写はネイチャー映画と壮大なドラマ
高画質でネイチャー映画を観ているようで、その大自然と壮大な音楽が合わさって、それだけでも泣ける。キャラクターの表情が乏しい問題が気になるかと思いきや、私は気になりませんでした。声を当てている俳優さんたちの技量のおかげもあり、表情が自然と見えてきて物語に没頭できました。
ライオンは寝ているの実写の演出が好き
超実写を観て再確認したのが、ティモンとプンバァ最高!ということ。二人の掛け合いはもちろん、歌のハミングも最高。「ハクナマタタ」は有名ですが、「ライオンは寝ている」が個人的にお気に入りで何度もリピートしています。プンバァのリズムにティモンの歌声がのびるのびーる。そして他の動物たちの足踏みやハミング、自然の音たちが合わさり、とても軽快で聴いて気持ちが良い。
ライオンキングの教え
ムファサは「ライオンも死ねば草となり、その草を草食動物が食べ、その草食動物をライオンが食べる。全てのものはめぐりめぐる偉大な生命の調和に結びついている。王としてそれを理解し、全ての生命を尊重すべきである」と、シンバに「サークル・オブ・ライフ(命の連鎖)」の理念を教えます。
そのあとシンバはハクナマタタ、「悩まずに生きる、心配ないさ、どうにかなるさ」をティモンとプンバァから教えられます。ちなみにティモンとプンバァは「命は一本の線であり、その線の一番下に来た時が人生の終わり」であると言っています。
ライオンキングは大きく分けると2部構成であり、ムファサとティモン・プンバァ達の対になりそうな2つの教えがあります。
今回の超実写を観て、改めて考えてみた。
シンバにとって、幼い頃にはムファサの教えの意味を理解できなかった。そしてムファサの死をきっかけにトラウマを背負ったシンバには、ハクナマタタの精神には救われた。成長する中で、命が一本線である事に疑問を抱き、王としての素質に気づき、大人になって、ムファサの教えであるサークルオブライフの意味を理解する。
このシンバの成長を通して、色んな考えが、誰かにとって必要であり救われることがある。正解はない。でもライオンキングの世界は、サークルオブライフそのものであることはわかる。
大人になってみると、同じ作品でも違った見方が生まれる。シンバが昆虫を食べて大きくなることに疑問を抱いてしまうのも大人になってから…。