映画「メッセージ」※ネタバレあり
宇宙からやってきた彼らが人類に伝えたかったメッセージとは
あらすじ
突如地上に降り立った、巨大な球体型宇宙船。謎の知的生命体と意志の疎通をはかるために軍に雇われた言語学者のルイーズは、“彼ら”が人類に<何>を伝えようとしているのかを探っていく。その謎を知ったルイーズを待ち受ける、美しくそして残酷な切なさを秘めた人類へのラストメッセージとは―。
感想
★★★★★★★
個人的に大好きな作品となりました。
こういう作品に出逢えるから映画観るのをやめられない。(決してやめたいわけではありません)
まず冒頭から好きです。主人公ルイーズの部屋から見えるブルーの景色が忘れられません。
音楽とマッチしていて引き込まれますし、写真集がほしいくらい視覚的に訴えるものがあり、作品をよりよくしてくれました。
SFヒューマンドラマ好きな人は絶対みるよね
SFヒューマンドラマと言えば、SWシリーズが個人的見解では代表例だと思っていますが、インターステラ―、ゼログラビティ、コンタクト、インセプションとか。好きならみましょうメッセージ。
突如現れた物体はなんなんだ、宇宙人?
ストーリーの大半は、世界12ヶ所に現れた謎の物体がなんなのかを解明するためルイーズ達があれこれ手を尽くしています。それと主人公ルイーズの娘との思い出のシーン(ネタバレすると本当は未来)が随所に登場するといった流れです。
ルイーズが謎の物体の中にいる宇宙人(本作はヘプタポッドと呼んでいる)を初めて目の当たりにするシーンはドキドキハラハラしましたね。音の効果もあり迫力がありました。
この物体は何で地球に現れたのか、宇宙人の目的は一体何なのか、敵なのか味方なのか…鑑賞している私も登場人物と一緒に一生懸命謎を解こうと頭をフル回転してました。
ネタバレすると、宇宙人たちは今から3000年後に人間の協力が必要になるため、ルイーズに自分たちの言語を理解してもらいたかった、というものでした。ルイーズを通して、人類に宇宙人の言葉を解読しておくことで、3000年後に宇宙人が現れても混乱しないようにと。
物語が一気に動き出す後半!
中国は謎の物体に対して攻撃態勢に入るし、もう時間をかけて宇宙人たちとコミュニケーションをとっている場合ではなくなったルイーズ達ですが、ここで物語が一気に核心へと加速していきます。
ルイーズが宇宙人たちの言語を理解し、未来が見えるようになるのです。
そして、今まで見ていた娘との思い出のシーンは過去ではなく、これから起こる未来のことであることが分かります。(娘との記憶が思い出されるたびにルイーズが「この記憶は一体…?」みたいなこと言ってる台詞があったので、間違いなく過去の記憶ではなく未来のことなんだろうなとは思っていましたが…)
そしてルイーズはこれから起こる未来がわかってしまう。現在隣にいるイアンとはのちに結婚をする。そして子どもを身籠り娘の名前はハンナ。そしてハンナは若くしてがんに侵されこの世を去ってしまうことも…。
しかしルイーズはその未来を知りながらもすべてを受け止め前に進んでいくのです。
それを思うとつらい…。胸が苦しかった。
ここから現在と未来のシーンが交互に流れていくのですが、その演出がまた感動的なんですよ。とにかく映像がすんばらしくて。特に光の加減とか色彩とか構図とかが美しくて世界観にどっぷり浸かっていました。
全てを知ったいま、また冒頭のシーンを観たいですね。初っ端から感動するんだろうな。
「言葉が武器」
言葉が武器という台詞が印象的でした。このワードからいろんなメッセージがくみ取れますし、この作品の伝えたいメッセージも込められているかと思います。
鑑賞後は余韻に浸ってしまい言葉が見つからなく、ようやく書いた感想もうまく表せず…。難しいですねぇ。
とにかくスクリーンで観れてよかったです、以上!