matsuko diary

映画感想ブログ

「フォレスト・ガンプ 一期一会」感想 ※ネタバレあり

人生はチョコレートの箱のようなもの。
食べるまで、中身はわからない。f:id:osugi923:20220323225444j:image

あらすじ

人より知能指数は劣るが、母親に普通の子どもと同じように育てられたフォレスト・ガンプは、小学校で優しく美しい少女ジェニーと運命的な出会いを果たす。
アメフト全米代表、ベトナム戦争、卓球世界選手権、エビ漁船船長、
そのままフォレストは風のような速さで自らの人生を駆け抜けてゆく—。清らかな心をもった男フォレスト・ガンプの数奇な人生を、アメリカ現代史と重ねて描き出していくヒューマンドラマ。f:id:osugi923:20220323225511j:image

感想

★★★★★

2022年3月に、4Kリマスター版でリバイバル公開されたので観にいってきました。

今回で3回目の鑑賞になりますが、1回目が子供時代、2回目が大学生か社会人初めの頃、そして今回(30代)。

感情移入の仕方や考え方が変わっていましたね。興味深い。自分の成長にしみじみ思うところがありました。f:id:osugi923:20220323230840j:image子供時代から変わらない感想としては、訓練兵中のババのエビ語りが永遠に終わらないシーンと、ドクターペッパーを飲みすぎて「しょんべんしたい」と大統領に発言したシーンに笑ってしまうとこと。

バガンプ・シュリンプに行きたくなること。

そして、音楽がとにかく素晴らしいことです。f:id:osugi923:20220323225528j:imagef:id:osugi923:20220323225540j:image

これは「人生の教科書」である

学校で道徳の授業がありましたが、子供の頃は、道徳の授業=本を読む、テレビ(さわやか三組)を観ること、と勘違いしていました。それはさておき、

「神から与えられたもので、ベストを尽くす」

母の教えであり、その精神こそ、主人公フォレストの生き様でもある。彼の生き様、純粋さと誠実さが、彼に名誉を与え、運も味方をする。そして周りの人々の運命までも好転させていくのである。f:id:osugi923:20220323230945j:image

フォレストの反対の構図にいるのが、ヒロインのジェニー。彼女はアメリカの現代史と潜む闇を体現化した存在でもある。f:id:osugi923:20220323231208j:imageこのポジションにヒロインをおいたのが、さすがロバート・ゼメキス監督。この相反する二人ですが、豆とニンジンの関係であることが、愛おしいなと思えたのが、今回の感想です。

1回目は、恋愛パートよりも、テンポ良く進むフォレストの様々な人生体験にワクワクしたなあ。

2回目は、ジェニーがどんどん落ちていく姿にこの人のアイデンティティはあるのだろうと思ったのと、最後にようやくフォレストと結ばれるも、病気で亡くなってしまう結末が悲しかった。

3回目は、巡り巡って、

この二人が愛おしいと思いました。

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自然と心にじんわり刺さる名言が詰まっている

フォレスト・ガンプで有名なセリフは、

「人生はチョコレートの箱のようなもの。食べるまで中身はわからない。」

これは余命わずかのフォレストの母親が、フォレストに贈った言葉です。

チョコレートといえばバレンタインですが、その時期になると沢山のチョコレートが店頭に並んでいます。私には一見どれも同じのように見えるのです。味の違いが見た目じゃまったくわからない笑 いい例えだなと思う。チョコレートはよく見ないと、調べないと、そして食べないと、味の違いがわからない。それを人生に例えるなんて、おしゃれだなあ。

どのチョコレートを選ぶのかは自分で決める。そのチョコレートを噛み締めて、じっくり味わう。自分の人生は自分で切り開く。自分の選んだ道をしっかり踏み締めて、丁寧に生きていく。

チョコレート食べたい。

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フォレストの母親が、同じシーンでフォレストに贈った言葉の中に、

死は生の一部なのよというセリフがあります。

これも運命だから、目を背けないで受け入れてほしいというフォレストへのメッセージです。私にはもう少し時を経ないと琴線に触れることはないかもしれない。

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僕は賢い人間じゃない。でも、愛が何かは知ってるよ。

フォレストがジェニーにプロポーズした際に伝えるセリフです。これは、今回、特に、響きました。

フォレストのジェニーに対する思いは「恋」ではなく「愛」であることは、二人の関係をずっと見ていれば言わずもがな、わかります。改めてフォレストの口からその音葉を言われると、涙が込み上げてきました。

…歳でしょうか。

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フォレストの喪失感と行動力

一度は結ばれたと思っていた2人ですが、ジェニーはまたフォレストの前から消えてしまいます。この時、自身の病気を知っていたかどうかはわかりません。でも、ジェニーの中で何かがあって、だめだと思っていながらも、フォレストに会いにいき、ひとときを過ごした。

ジェニーはフォレストのことを思って離れたのであろうと思う。女心は、複雑であり、厄介です。

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その後、ジェニーをまたも失ったフォレスト。その時の喪失感を考えると、胸どころではなく、全身が苦しい。(私が)

ただ、そこで無力にならずに、思い立ったように走り出すフォレスト。

本人は「何の理由もなく走った」と言っていますが、この気持ちに耐えきれなかったのか、前へ進むためなのか、

ずっと走り続けるんです。

このシーン、すごい好きです。

何とも言えない気持ちになります。

感情が、こう、ぐわーーーーと、押し寄せてくる。

壮麗な景色も相まって、心、打たれました。

4K大スクリーンで鑑賞できて、本当によかったです。

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次は40代以降に観ようかな

観る年代によって、解釈や感想も変わっていくものですね。今回は、フォレストのジェニーに対する思いを一番感じることができたかな。

フォレストをより近くに感じることができた、今作でした。f:id:osugi923:20220323230913j:image