「THE BATMAN-ザ・バットマン-」感想 ※ネタバレあり
マスクに隠された「嘘」を暴け。
あらすじ
青年ブルース・ウェインがバットマンになろうとしていく姿と、社会に蔓延する嘘を暴いていく知能犯リドラーによってブルースの人間としての本性がむき出しにされていく様を描く。両親を殺された過去を持つ青年ブルースは復讐を誓い、夜になると黒いマスクで素顔を隠し、犯罪者を見つけては力でねじ伏せる「バットマン」となった。ブルースがバットマンとして悪と対峙するようになって2年目になったある日、権力者を標的とした連続殺人事件が発生。史上最狂の知能犯リドラーが犯人として名乗りを上げる。リドラーは犯行の際、必ず「なぞなぞ」を残し、警察やブルースを挑発する。やがて権力者たちの陰謀やブルースにまつわる過去、ブルースの亡き父が犯した罪が暴かれていく。
感想
★★★☆
ロバート・パティンソンが、かっこよすぎて。
(私得)
英国俳優の雑誌では、セクシー枠に入っていた気がしますが、個人的には、闇属性のスマートイケメンというイメージ。
本作では、頑張って肉体改造もされたようで、見事に、闇属性もまま、マッチョイケメンに変身しておりました。
ゾーイ・クラヴィッツのキャットウーマンも好きです。スタイルも良くて、身のこなしもスマート、端麗でしたわ。
作品によって、バットマンの性格だったり、設定も多少変化しているけれど、バットマンの肝となる部分は、大事にしている作品であったことは間違いない。
まさに、「THE BATMAN」でした。
バットマンはとにかく魅力的なヴィランズが出るので、本作でも注目していたのが、悪役でした。
個人的に一番テンションが上がったのが、リドラーを演じたのが、ポール・ダノだったことかな。
超ー普通な役も似合うけど、サイコな役も似合う。
これは観にいかねば〜と思っておりましたわ。
リドラーの気持ちもわかるんですよ。同じ孤児でも、同じなんかじゃない。同じ部屋に30人の孤児が住んでいる環境にいることはない。金持ちはそんな思いもせずに、自分はされたこともない同情を何故されるのだろうか。不平等な環境が彼を曲がった思想に変えていったのだろうと。
リドラーのなぞなぞは、言葉遊びが巧みなので、そこはジョーカーに通ずる面白さがありました。
それにしても、
謎々が出てきても瞬時にバットマンが答えるもんだから、考える余地はまったくありません。
(緊迫したシーンなのに、シュールすぎて可笑しくなりました。)
あと、
初っ端から、
壮大なネタバレを投下しますが、
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ジョーカー役が、バリー・コーガンだったああ。
上映中は、顔がはっきり映らないのでわからなかったのですが、上映後に 「ザ・バットマン ジョーカー 俳優」で調べたら、バリー・コーガンだったああああ。
続編があるといいな。
バットマンから学ぶ人間という生き物
ブルース・ウェインの両親についてや、死の真相についても核心に近づくような描写がありましたね。
両親が犯した罪について、
「どんな善人も追い詰められれば人は変わる」
と、ファルコーネがブルースにいう台詞があります。
(ファルコーネの話はブルースを騙すための嘘であり、ミスリードで終わりますが)
この台詞を聞くと、
ハービーデントがトゥーフェイスになったシーンを彷彿とさせますね。
バットマンには、この人間に潜む善悪について、さまざまなエピソードから掘り下げてきます。
だからこそ、バットマンは苦悩し、悪と戦い続けるんですよね。これがバットマンの面白さ。
これはバットマンの成長物語であった
そもそもリドラーは、バットマンを同志だと思っていたんですよね。
汚職をしている悪を暴露し、次々と殺害していく。
やり方は違えど、恐怖による犯罪の抑制をしているところも、バットマンを作り出した理由と完全に一致してしまった。
そしてバットマンは気付かされる。
「復讐で過去は変えられない」
「希望が必要だ」
そのあとのバットマンの行動は、
名シーンです。バットマンって、突然絶大な力を得ることもなく、超人でもなく、普通の人間が鍛錬を重ねて、普通の人より強くなっているだけなんですよね。だからこそ、共感しやすいし応援したくなる。(テクノロジーという名の財力使って、どえらい武器や装備を使って戦いますが)
新たなバットマン像を見事に作り上げた
新生バットマンは、振り返ると成長物語でした。フレッシュさもあって、より応援したくなりました。
初々しさもあり、ロバート・パティンソン版バットマンは真面目な好青年です。
真面目すぎて、ゴードン刑事やペンギン達との掛け合いでは、シュールな笑いは生まれたのは間違いない。
ラスト、バットマンとセリーナが反対の道にバイクで進むシーンは、
青春映画みたいな演出でした。
バイクのミラーに映るセリーナの後ろ姿が見えなくなるまで見ているバットマンが切なかった。