matsuko diary

映画感想ブログ

「SING/シング: ネクストステージ」感想※ネタバレあり

夢よ、どこまでも響け。f:id:osugi923:20220329214144j:image

あらすじ

取り壊し寸前の劇場を見事立て直すことに成功したニュー・ムーン劇場の支配人バスター・ムーン。次なる目標を「エンタテインメントの聖地“レッドショア・シティ”での舞台上演」に決めると、仲間を引き連れて業界の超大物ジミー・クリスタルのもとへ向かう。アイデアとハッタリで超一流劇場での公演契約を取り付けるが、「15年前から人前に姿を現さなくなった伝説のロック歌手を探して出演させること」が必須条件に。さっそく準備を始めるバスターだが、次々とトラブルに見舞われてしまい…。

感想

★★★★★

どハマりした前作から、ついに新作公開!!f:id:osugi923:20220329214217j:image

前作から4年の月日が経ちました。ようやくです。キャラクター達に愛着があるので、みんなが続投なだけでも楽しみでしたが、ストーリー自体も良かった!みんなの変わらない関係性、新たなキャラクター達との出会いと成長、歌、ダンス、劇場セット、ストーリー展開や演出など、全てがパワーアップしています。

 

推しのロジータは本作も絶好調!?f:id:osugi923:20220329215333j:imagef:id:osugi923:20220329215351j:image

わたくしの推しキャラ、ロジータは本作も魅力満載でした。表情豊かで、動きもチャーミングで、本作も私のツボに刺さりまくり。

ロジータファンとしては大満足な活躍ぶりでしたが、キャラクターそれぞれにしっかりスポットが当たっていました。そこに新キャラもうまく絡めて、とにかく構成が上手いな〜という感想。前作からのファンは特に大満足だったのではないだろうか。

 

オープニングから掴み抜群f:id:osugi923:20220401213336j:image

ミーナが不思議な世界に迷い込み、不思議の国のアリスの世界観で物語がスタートします。ジョニーやロジータなどお馴染みのメンバーも登場し、(ロジータの衣装は相変わらず振り切っていて最高)第一部の幕が閉じる。

私たちも一観客として、ムーン劇場で公開されているショーを観る。自然とSINGの世界観に没入できる素敵な演出でした。

キャラクター達の成長が垣間見れるf:id:osugi923:20220329214521j:image

ムーン劇場は地元で人気となり、連日満席の活気に溢れていた。前作ではアマチュアだった彼らが、劇場のスターになっていた。そして、ムーンの次なる夢が、エンターテインメントの聖地“レッドショア・シティ”での舞台上演をすること。f:id:osugi923:20220329214609j:image

そんな中、タレントスカウトをしているスーキーが、ムーン劇場のショーを見にやってきた。これは次のステージに?!いくかと思いきや、スーキーは第2幕を観ずに会場を後にする。ムーンは急いで追いかけて話しかけると、「実力不足」とはっきり言われてしまう。

本場のショービジネスはやはり甘くない、という展開。

本作では、皆が新たな壁にぶつかり、挫折しそうになりますが、音楽を通して出会った仲間達や、音楽自身から助けをを貰い、それぞれが自身の力で乗り越えていく過程が描かれます。f:id:osugi923:20220329214252j:imagef:id:osugi923:20220329214302j:image

 

「選択肢はいつもある。正しいものを選ぶ勇気がないだけ。」

このセリフは一番印象に残っています。正直、正しいことをしようとして命の危険が伴えば躊躇します笑 究極な話は別として、これは、

刺さった〜

「できない」とか「無理」とか「現実味がない」とか「夢物語」とか、時には他人のせいにして自分の進むべき正しい道を塞ぎそうになるけれど、後悔しないために、勇気を出さればいけない時がある。本作では「夢を叶えるために必要な勇気」をもらえました。

一番の見どころは、ラストのステージシーン!!!f:id:osugi923:20220329214337j:image

それぞれが壁にぶつかりながらも、新しい仲間達との出逢いを経て、成長する。f:id:osugi923:20220329214346j:imagef:id:osugi923:20220329214352j:image

クリスタルという本作の悪役の怖すぎる妨害や、ムーンのお騒がせやミスグローリーの破茶滅茶など色々ありましたが、やはり全て、このステージシーンを盛り上げるための布石ですよね。

感極まったのが、

ジョニーが「A SKY FULL OF STARS」を歌うシーン。f:id:osugi923:20220329214401j:image感極まるまでいった理由として、シンプルにもともと好きな曲だったから。

ライブに会場で好きな曲を生で聴けたときの、あの感情です。

イントロが流れて、「きたーーー!!」と心で叫ぶあの興奮と歓喜。音楽の力に心を動かされて、涙が出ました。多分歯、食いしばっていた気がする笑 演出はジョニーが一番熱かった。ダンスを織り交ぜた戦闘シーンでは、一度は負けてしまうジョニーも、その後にヌーシーの刻むリズムで、ジョーニーがアカペラで歌いながら、今度こそ勝つ。魂のこもった歌とダンス。胸熱。最高でした。

 

もう一つ、涙が込み上げてきたのは、

クレイの歌唱シーン。ですよね。f:id:osugi923:20220329214407j:imagef:id:osugi923:20220329214433j:image

クレイは伝説のロック歌手だが、奥さんが他界してから、心を閉ざし、15年間以上人前から姿を消していた。

アッシュの弾き語りを聞いて、歌を歌う勇気をもらったクレイでしたが、ステージ直前に「やっぱり無理だ」と心を閉ざしそうになる。アッシュだけがステージに上がり、そしてかつての自分の歌を歌うアッシュに観客も一緒に歌い出す。

クレイがステージに帰ってくるのを待っているかのような、大合唱。

クレイの横に奥さんが出てくる演出に、これまた涙が。

奥さんはそばで見守ってくれていた。歌が心と心を紡いてくれる。そしてクレイはステージに上がって、ついに歌い出す。

その力強い歌声に鳥肌が立ちました。稲葉さんの歌の力が凄まじかった。

f:id:osugi923:20220329214441j:image

ライブって一体感がある。いまはコロナ禍で声を出すことができないけれど、ライブは音楽を通して、人と人を繋ぐことができる。あの瞬間は宝物のような、忘れられない景色を見せてくれる。

クレイのステージは、その瞬間を思い出させてくれました。

f:id:osugi923:20220329214234j:image

音楽の力は偉大です。

音楽が素晴らしい作品は、物語との相乗効果で傑作になるんです。

SING最高でした。大スクリーンと大音響で、本当にライブを観ている気分を味わうことができました。

劇場で鑑賞することをお勧めする映画です。

 

SINGはこのブログを書き始めたきっかけとなった映画でもあります。

これからも色んな映画と出逢い、感性を磨いていきたいですね。

 

 

「THE BATMAN-ザ・バットマン-」感想 ※ネタバレあり

マスクに隠された「嘘」を暴け。f:id:osugi923:20220325191939j:image

 

あらすじ

青年ブルース・ウェインバットマンになろうとしていく姿と、社会に蔓延する嘘を暴いていく知能犯リドラーによってブルースの人間としての本性がむき出しにされていく様を描く。両親を殺された過去を持つ青年ブルースは復讐を誓い、夜になると黒いマスクで素顔を隠し、犯罪者を見つけては力でねじ伏せる「バットマン」となった。ブルースがバットマンとして悪と対峙するようになって2年目になったある日、権力者を標的とした連続殺人事件が発生。史上最狂の知能犯リドラーが犯人として名乗りを上げる。リドラーは犯行の際、必ず「なぞなぞ」を残し、警察やブルースを挑発する。やがて権力者たちの陰謀やブルースにまつわる過去、ブルースの亡き父が犯した罪が暴かれていく。

感想

★★★☆

ロバート・パティンソンが、かっこよすぎて。

(私得)

英国俳優の雑誌では、セクシー枠に入っていた気がしますが、個人的には、闇属性のスマートイケメンというイメージ。

本作では、頑張って肉体改造もされたようで、見事に、闇属性もまま、マッチョイケメンに変身しておりました。f:id:osugi923:20220325192004j:image

ゾーイ・クラヴィッツキャットウーマンも好きです。スタイルも良くて、身のこなしもスマート、端麗でしたわ。

f:id:osugi923:20220325205946j:image

f:id:osugi923:20220325194204p:plain

作品によって、バットマンの性格だったり、設定も多少変化しているけれど、バットマンの肝となる部分は、大事にしている作品であったことは間違いない。

まさに、「THE BATMAN」でした。

 

バットマンの面白さにヴィランズあり

バットマンはとにかく魅力的なヴィランズが出るので、本作でも注目していたのが、悪役でした。 

個人的に一番テンションが上がったのが、リドラーを演じたのが、ポール・ダノだったことかな。

超ー普通な役も似合うけど、サイコな役も似合う。

これは観にいかねば〜と思っておりましたわ。

f:id:osugi923:20220325193725p:plain

リドラーの気持ちもわかるんですよ。同じ孤児でも、同じなんかじゃない。同じ部屋に30人の孤児が住んでいる環境にいることはない。金持ちはそんな思いもせずに、自分はされたこともない同情を何故されるのだろうか。不平等な環境が彼を曲がった思想に変えていったのだろうと。f:id:osugi923:20220325210005j:image

リドラーのなぞなぞは、言葉遊びが巧みなので、そこはジョーカーに通ずる面白さがありました。

それにしても、

謎々が出てきても瞬時にバットマンが答えるもんだから、考える余地はまったくありません。

(緊迫したシーンなのに、シュールすぎて可笑しくなりました。)

f:id:osugi923:20220325192056j:image

あと、

初っ端から、

壮大なネタバレを投下しますが、

 

ジョーカー役が、バリー・コーガンだったああ。

上映中は、顔がはっきり映らないのでわからなかったのですが、上映後に 「ザ・バットマン ジョーカー 俳優」で調べたら、バリー・コーガンだったああああ。

続編があるといいな。

 

バットマンから学ぶ人間という生き物

f:id:osugi923:20220325210047j:imageブルース・ウェインの両親についてや、死の真相についても核心に近づくような描写がありましたね。

両親が犯した罪について、

「どんな善人も追い詰められれば人は変わる」

と、ファルコーネがブルースにいう台詞があります。

(ファルコーネの話はブルースを騙すための嘘であり、ミスリードで終わりますが)

この台詞を聞くと、

ハービーデントがトゥーフェイスになったシーンを彷彿とさせますね。

バットマンには、この人間に潜む善悪について、さまざまなエピソードから掘り下げてきます。f:id:osugi923:20220325210327j:image

だからこそ、バットマンは苦悩し、悪と戦い続けるんですよね。これがバットマンの面白さ。

 

これはバットマンの成長物語であった 

f:id:osugi923:20220325204046p:plainそもそもリドラーは、バットマンを同志だと思っていたんですよね。

汚職をしている悪を暴露し、次々と殺害していく。

本作のヴィランであるリドラーを作り出したのは、
「復讐心」

やり方は違えど、恐怖による犯罪の抑制をしているところも、バットマンを作り出した理由と完全に一致してしまった。

そしてバットマンは気付かされる。
「復讐で過去は変えられない」
「希望が必要だ」

そのあとのバットマンの行動は、
名シーンです。f:id:osugi923:20220325210125j:imageバットマンって、突然絶大な力を得ることもなく、超人でもなく、普通の人間が鍛錬を重ねて、普通の人より強くなっているだけなんですよね。だからこそ、共感しやすいし応援したくなる。(テクノロジーという名の財力使って、どえらい武器や装備を使って戦いますが)

新たなバットマン像を見事に作り上げたf:id:osugi923:20220325210112j:image

新生バットマンは、振り返ると成長物語でした。フレッシュさもあって、より応援したくなりました。

初々しさもあり、ロバート・パティンソンバットマンは真面目な好青年です。

真面目すぎて、ゴードン刑事やペンギン達との掛け合いでは、シュールな笑いは生まれたのは間違いない。

f:id:osugi923:20220325210308j:image

ラスト、バットマンとセリーナが反対の道にバイクで進むシーンは、

青春映画みたいな演出でした。

バイクのミラーに映るセリーナの後ろ姿が見えなくなるまで見ているバットマンが切なかった。

f:id:osugi923:20220325192134j:image

 

「フォレスト・ガンプ 一期一会」感想 ※ネタバレあり

人生はチョコレートの箱のようなもの。
食べるまで、中身はわからない。f:id:osugi923:20220323225444j:image

あらすじ

人より知能指数は劣るが、母親に普通の子どもと同じように育てられたフォレスト・ガンプは、小学校で優しく美しい少女ジェニーと運命的な出会いを果たす。
アメフト全米代表、ベトナム戦争、卓球世界選手権、エビ漁船船長、
そのままフォレストは風のような速さで自らの人生を駆け抜けてゆく—。清らかな心をもった男フォレスト・ガンプの数奇な人生を、アメリカ現代史と重ねて描き出していくヒューマンドラマ。f:id:osugi923:20220323225511j:image

感想

★★★★★

2022年3月に、4Kリマスター版でリバイバル公開されたので観にいってきました。

今回で3回目の鑑賞になりますが、1回目が子供時代、2回目が大学生か社会人初めの頃、そして今回(30代)。

感情移入の仕方や考え方が変わっていましたね。興味深い。自分の成長にしみじみ思うところがありました。f:id:osugi923:20220323230840j:image子供時代から変わらない感想としては、訓練兵中のババのエビ語りが永遠に終わらないシーンと、ドクターペッパーを飲みすぎて「しょんべんしたい」と大統領に発言したシーンに笑ってしまうとこと。

バガンプ・シュリンプに行きたくなること。

そして、音楽がとにかく素晴らしいことです。f:id:osugi923:20220323225528j:imagef:id:osugi923:20220323225540j:image

これは「人生の教科書」である

学校で道徳の授業がありましたが、子供の頃は、道徳の授業=本を読む、テレビ(さわやか三組)を観ること、と勘違いしていました。それはさておき、

「神から与えられたもので、ベストを尽くす」

母の教えであり、その精神こそ、主人公フォレストの生き様でもある。彼の生き様、純粋さと誠実さが、彼に名誉を与え、運も味方をする。そして周りの人々の運命までも好転させていくのである。f:id:osugi923:20220323230945j:image

フォレストの反対の構図にいるのが、ヒロインのジェニー。彼女はアメリカの現代史と潜む闇を体現化した存在でもある。f:id:osugi923:20220323231208j:imageこのポジションにヒロインをおいたのが、さすがロバート・ゼメキス監督。この相反する二人ですが、豆とニンジンの関係であることが、愛おしいなと思えたのが、今回の感想です。

1回目は、恋愛パートよりも、テンポ良く進むフォレストの様々な人生体験にワクワクしたなあ。

2回目は、ジェニーがどんどん落ちていく姿にこの人のアイデンティティはあるのだろうと思ったのと、最後にようやくフォレストと結ばれるも、病気で亡くなってしまう結末が悲しかった。

3回目は、巡り巡って、

この二人が愛おしいと思いました。

f:id:osugi923:20220323225657j:image

自然と心にじんわり刺さる名言が詰まっている

フォレスト・ガンプで有名なセリフは、

「人生はチョコレートの箱のようなもの。食べるまで中身はわからない。」

これは余命わずかのフォレストの母親が、フォレストに贈った言葉です。

チョコレートといえばバレンタインですが、その時期になると沢山のチョコレートが店頭に並んでいます。私には一見どれも同じのように見えるのです。味の違いが見た目じゃまったくわからない笑 いい例えだなと思う。チョコレートはよく見ないと、調べないと、そして食べないと、味の違いがわからない。それを人生に例えるなんて、おしゃれだなあ。

どのチョコレートを選ぶのかは自分で決める。そのチョコレートを噛み締めて、じっくり味わう。自分の人生は自分で切り開く。自分の選んだ道をしっかり踏み締めて、丁寧に生きていく。

チョコレート食べたい。

f:id:osugi923:20220323230102j:image

フォレストの母親が、同じシーンでフォレストに贈った言葉の中に、

死は生の一部なのよというセリフがあります。

これも運命だから、目を背けないで受け入れてほしいというフォレストへのメッセージです。私にはもう少し時を経ないと琴線に触れることはないかもしれない。

f:id:osugi923:20220323230121j:image

僕は賢い人間じゃない。でも、愛が何かは知ってるよ。

フォレストがジェニーにプロポーズした際に伝えるセリフです。これは、今回、特に、響きました。

フォレストのジェニーに対する思いは「恋」ではなく「愛」であることは、二人の関係をずっと見ていれば言わずもがな、わかります。改めてフォレストの口からその音葉を言われると、涙が込み上げてきました。

…歳でしょうか。

f:id:osugi923:20220323230132j:image

 

フォレストの喪失感と行動力

一度は結ばれたと思っていた2人ですが、ジェニーはまたフォレストの前から消えてしまいます。この時、自身の病気を知っていたかどうかはわかりません。でも、ジェニーの中で何かがあって、だめだと思っていながらも、フォレストに会いにいき、ひとときを過ごした。

ジェニーはフォレストのことを思って離れたのであろうと思う。女心は、複雑であり、厄介です。

f:id:osugi923:20220323231317j:image

その後、ジェニーをまたも失ったフォレスト。その時の喪失感を考えると、胸どころではなく、全身が苦しい。(私が)

ただ、そこで無力にならずに、思い立ったように走り出すフォレスト。

本人は「何の理由もなく走った」と言っていますが、この気持ちに耐えきれなかったのか、前へ進むためなのか、

ずっと走り続けるんです。

このシーン、すごい好きです。

何とも言えない気持ちになります。

感情が、こう、ぐわーーーーと、押し寄せてくる。

壮麗な景色も相まって、心、打たれました。

4K大スクリーンで鑑賞できて、本当によかったです。

f:id:osugi923:20220323230152j:image

 

次は40代以降に観ようかな

観る年代によって、解釈や感想も変わっていくものですね。今回は、フォレストのジェニーに対する思いを一番感じることができたかな。

フォレストをより近くに感じることができた、今作でした。f:id:osugi923:20220323230913j:image

 

 

「イン・ザ・ハイツ」感想 ※ネタバレあり

そこは夢が集う場所 ワシントン・ハイツf:id:osugi923:20210814183300j:image

あらすじ

変わりゆくニューヨークの片隅に取り残された街ワシントンハイツ。祖国を遠く離れた人々が多く暮らすこの街は、いつも歌とダンスであふれている。そこで育ったウスナビ、ヴァネッサ、ニーナ、ベニーの4人の若者たちは、それぞれ厳しい現実に直面しながらも夢を追っていた。真夏に起きた大停電の夜、彼ら4人の運命は大きく動き出す。

 

感想

★★★☆☆

(3.7ぐらいです。)

ブロードウェイミュージカルの映画化です。

今の私には響く作品でした。

恋や友情、群青劇だけではない。

これは、夢を追い求める全ての人に見てほしい。

f:id:osugi923:20210814183105j:image

 

ラップ全面のミュージカル映画

ラップ全面でヒップホップやラテン音楽のミュージカルは新鮮でしたが、サイコーに良かったです。むしろ、ラップの方が、情報量が多いので、キャラクターや心情が細部までわかるし、テンポが良い!

一昔前の自分だと、ヒップホップ界隈の人間も知らず、聞き馴染みがない分、少し抵抗さえもあったかもしれないです。

今だからよかった。ラッパーの人たちの凄さやグルーブを作る時に欠かせない一つのパフォーマンスだと理解している今だからよかった。

f:id:osugi923:20210814183113j:image

夢を持つ人たちの群青劇

登場人物は皆、夢を持っていて、でもそれぞれが色んな想いや弊害を抱えているんですよ。

そもそも舞台であるワシントン・ハイツは年々家賃の高騰で生活は苦しいし、電気の供給が弱過ぎて停電になっちゃうわ、気候は暑いわで大変なんですよ。

主人公のウズナビの夢は、故郷であるドミニカへ帰ってお店を開くこと。

またヒロインであるバネッサの夢は、ワシントン地区を出てデザイナーになること。

この映画の面白いところが、みんなが夢を追い求めて、成長していくというただの群青劇ではないところ。f:id:osugi923:20210815120810j:image

 

夢を持つ人に様々な形を提示してくれる映画

皆、夢を叶えるため必死に働いている。

毎日まじめに働きさえすれば夢が叶うのは、おとぎ話である事。それに囚われてしまうと故郷を忘れていく(大切なモノを忘れていく)というセリフがあります。(記憶曖昧ですが、たぶんそんな意味合い)

ウズナビはそれを感じているし、この映画で伝えたいメッセージの1つでもあったのかなと思います。

皆が憧れる道から挫折したもの、
夢を叶えるために闘うことを決意したもの、
追い求めていた夢ではなく、此処で本当の幸せ掴んだもの、

これがインザ・ハイツです。

f:id:osugi923:20210815121643j:image

最終思ったのは、
自分の理想とする夢は、本当に自分を幸せにしてくれるだろうか、と問われた気がする。

こっちの方がいい気がする、

こっちの方が勝ち組だ、

こっちの方が自由だ、

先の希望を追い求めて努力することも大切。

だけど、先入観のもと理想を追い求めて、今を大事に生きれなかったらそれは悲しいことだ。

今ある幸せを当たり前だと思わずに、噛み締めておかないと、失った時に後悔するかもしれない。

やはり、この瞬間を生きることも大事なんだと思わせてくれる。

夢に対する新しい提示を教えてくれた作品。

想像をいい意味で裏切ってくれました。

 

『現実を嘆くより、俺は旗を掲げたい』

f:id:osugi923:20210814183146j:image

劇中でウズナビがいうこのセリフは好きですね。なのでもう一回言います。

現実を嘆くより、俺は旗を掲げたい!

 

辛い現実を直面した時にみんなを奮い立たせるシーンですね。なんか、バンプの歌詞に出てきそうだなぁ。だから好き。

まぁこの一言に尽きる。

f:id:osugi923:20210814183200j:image

(バネッサの全力疾走パフォーマンスは圧倒)
(序盤からのミスリードがラストに生きる)
(ウスナビの名前の由来は結構じわる)

 

映画「宇宙でいちばんあかるい屋根」※ネタバレあり

ねぇ星ばあ、私はどんな屋根の下で生まれたんだろうf:id:osugi923:20200913182338j:image

 

あらすじ

14歳のつばめは、隣人の大学生・亨にひそかに恋心を抱くごく普通の女の子。両親と3人で幸せな生活を送っているように見えたが、父と、血の繋がらない母との間に子どもができることを知り、どこか疎外感を感じていた。誰にも話せない思いを抱える彼女にとって、通っている書道教室の屋上は唯一の憩いの場だった。ある夜、いつものように屋上を訪れたつばめの前に、ド派手な装いの見知らぬ老婆が現れる。その老婆「星ばあ」がキックボードに乗って空を飛ぶ姿に驚きながらも、不思議な雰囲気を漂わせる彼女に次第に心を開き、恋や家族の悩みを相談するつばめだったが……

 

感想

★★★★☆

暖かい涙がぽろりと伝った、家族愛に詰まった映画でした。

やっぱりインパクトがあるのは、桃井かおりさん演じる星ばあ。だけど、他のキャラクターも一人一人個性を放っていて、よかった。特につばめが通う書道教室の先生が個人的には印象深い。それはラストを見ればわかる。f:id:osugi923:20200914165536j:image

 

星ばあに出会うことで動き出す、少女の一夏の成長物語

舞台が聖蹟桜ヶ丘なんですね。少女の成長物語、階段を駆け下りる主人公のシーンも相まって「耳をすませば」を連想した人は多いはず。

見晴らしが良くて景色がいいですよねー。でも坂がきつそうだなー。(…)

主人公のつばめは、ごくごく普通の女の子でありながら、幼少期につばめと父親を置いて母親が出ていってしまった過去がある。いまは新しい母親と3人暮らしをしており、幸せな生活を送っているが、その過去の喪失感を抱えながら誰にもそれを話せずにいる。

そしてある日、通っている書道教室の屋上で「星ばあ」に出会う。

この屋上が、なんとも幻想的なんですよね。ここ日本か?ってぐらい素敵なバルコニーのような、いい雰囲気でね、なんかファンタジーなんですよ、あそこだけ。

星ばあってファンタジーの世界の人かと思っちゃうんですよ。空飛べるとか、この歳になると何でもできちゃうとか、言うセリフがちょっと現実離れしていて。でも普通につばめと日中出かけたり、ちょっと風変わりなおばあちゃんって感じ。

そんなつばめ星ばあのやりとりがまた面白くて、現実だけど、不思議でワクワクするような世界観でした。f:id:osugi923:20200914165645j:image

 

星ばあの言葉にハッとする

星ばあは人生の大先輩だから、時間の大切さや尊さを知っているんですよね。つばめに対して、「後悔は行動してからするもの」や、「屋根をみればどんな人が住んでいるかわかる」ていうセリフはなかなか考えさせれますよ。

「後悔は〜」はその通りですって思うし、「屋根を〜」は私にまったくなかった視点だったので。例えば、自分家の屋根だけの写真見て、これは「うちです」って言えないことに初めて気づいて。この映画で新しい世界の見え方を知ったので、眼から鱗でした。

 

「宇宙でいちばんあかるい屋根」の意味って

ラスト、タイトルが出て終わるんですよ。その時に、結局このタイトルの意味ってなんだろうって考えたんです。なんとなくわかったような、でも正直わからなかった。

屋根について物語を通してわかったことが、

・屋根はそこに住んでいる人たちを表す。

星ばあの孫は淡路色の屋根に暮している。

星ばあのために淡路色の屋根を探すつばめたちは淡路色の屋根が沢山あって、どれが星ばあの孫のいる屋根かわからない。

…他にもあったけど忘れました。

結局、人のうちの屋根ってわからないなぁ。

(自分のうちの屋根もわからなかったので帰りに確認したら淡路色でした)

だからいちばん明るく見える屋根は自分家の屋根かもしれない。

……て素直に思って終わりました。

ちょっと正解がわからなかったです、原作者さん、監督すみせん笑

 でも、自分の居場所って馴染みの場所だし、帰る場所だからなんか明るく見えるんですよね、不思議と。

家族愛の物語なのかなって思ったけれど、題名からすると、自分の居場所を見つける物語だったのかなって思いました。f:id:osugi923:20200914165500j:image

 

 

 

「家へ帰ろう」感想※ネタバレあり

待っていたのは、70年越しの奇跡でしたf:id:osugi923:20200212213047j:image

 

あらすじ

アルゼンチンに住む男性が、ポーランドの親友に会いに行く様子を描いたロードムービー。旅の途中で出会う人々に助けられながら目的地を目指す主人公の姿が映し出される。

アルゼンチンのブエノスアイレスに暮らす88歳の仕立屋、アブラハムは、70年以上会っていないポーランドの親友に、最後に仕立てたスーツを渡そうと思い立つ。その親友は、ユダヤ人のアブラハムホロコーストから逃れた際に助けてくれた命の恩人だった。アブラハムは、マドリード、パリを経由して目的地に向かうが、道中さまざまな困難が襲う。

 

感想

★★★★★

「家へ帰ろう」て言葉の本当の意味を知ったときの感動。ラストで2人が再開した時のシーンが忘れられません。あの瞬間、涙が溢れました。

 

「家に帰ろう」の本当の意味

アルゼンチンに暮らす88歳の仕立て屋、アブラハム。彼は明日から老人施設に入居することになっており、現在の家は売られて、そのお金は娘たちで山分けするという、なんとも可哀想な展開。

そしてそれに嫌気がさして、突然の家出をするアブラハム

というのはミスリードであり、実は、彼はユダヤ人でありホロコーストを生き抜いた。その時に自分を匿ってくれた友人との約束を果たすため、時を経て、アルゼンチンから故郷ポーランドに行くという話。なので題名である「家に帰ろう」はいまいるアルゼンチンの家ではもちろんなく、自分の故郷であるポーランドの家に帰るという意味でした。f:id:osugi923:20200215144035j:image

 

ホロコーストを生き抜いた老人の話

アブラハムは戦争によってさまざまな後遺症を抱えている。

足が不自由

腕に刻まれている番号

ポーランドという言葉を発しない

ドイツを嫌い、ドイツに脚を踏み入れたくない

残酷な記憶

作品を観てるだけでもいくつか上がるが、想像を絶する体験を聞いた話ではなく実際に見たというアブラハムの台詞がずしんと胸を打つ。f:id:osugi923:20200215144323j:image

旅路で人との出会いもあり、楽そうに話は進みますが、時に彼の戦争での後遺症が随時に見えてくる。ポーランドという言葉を言いたくない彼は、空港で職質された時にこの人はユダヤ人であり当時を生き抜いた人であることがわかる。そして、ドイツに足を踏み入れざる負えなくなった辺りから物語の本質が見えてくる。

回想シーン、そしてドイツ人の女性に家族の話をしたときがもう…

冒頭、幼少期のシーンでは、家族との幸せそうな描写があり、余計にこの後の戦争での残酷さと対比されていて胸が痛くなる。

 

アブラハムの娘とのシーン

昔、アブラハムが娘達に「私のことを愛しているか」聞いた時、唯一頑なに愛してると言わず喧嘩別れをして疎遠になっていた娘がいました。アブラハムが旅路の途中でお金を盗まれたことがきっかけで、たまたま近くに住んでいたその娘に助けを求めて会うことになるのです。その時に父親がホロコースト時代に腕に刻まれた番号を娘が自らタトゥーとして入れているのがわかるシーンがあって。お父さんと同じ番号を入れてるんだとわかった瞬間に、誰よりも本当は父親を愛していて、他の姉妹たちが簡単に「愛してる」とアブラハムに伝え、行動と伴っていないシーンと比較すると、行動で示す彼女の愛を間接的に知るという演出は素晴らしいなと思います。

f:id:osugi923:20200215144116j:imagef:id:osugi923:20200215144133j:image

 

ハッピーエンディングでこの作品が大好きになりました

そして匿ってくれた友人に70年ぶりに会えた時、その瞬間のシーンがこの映画の全てだと思います。

見れてよかった。いまの幸せを噛みしめていこう

f:id:osugi923:20200215144142j:imagef:id:osugi923:20200215144054j:image

 

「ジョジョ・ラビット」感想 ※ネタバレあり

愛は最強

f:id:osugi923:20200209120137j:image

 

あらすじ

第2次世界大戦下のドイツに暮らす10歳のジョジョは、空想上の友だちであるアドルフの助けを借りながら、青少年集団「ヒトラーユーゲント」で、立派な兵士になるために奮闘する毎日を送っていた。しかし、訓練でウサギを殺すことができなかったジョジョは、教官から「ジョジョ・ラビット」という不名誉なあだ名をつけられ、仲間たちからもからかいの対象となってしまう。母親とふたりで暮らすジョジョは、ある日家の片隅に隠された小さな部屋に誰かがいることに気づいてしまう。それは母親がこっそりと匿っていたユダヤ人の少女だった。

 

感想

★★★★☆

感動した、悲しかった。心が暖かくなった。

子どもの頃に見たかったな。そして成人してからもう一度みたかった。そんな映画。

ビートルズの『I want to hold your hands』で、始まり、デヴィッドボウイのHeroesで終わる。

音楽最高。f:id:osugi923:20200209120413j:image

 

チャップリン映画のようなユーモアさ

コメディタッチで描かれているのでクスッと笑ってしまう演出が散りばめられていますが、物語としては全く笑える状況ではないです。同じ第二次世界大戦を題材にしたナチスユダヤ人が描かれる映画をいくつか観ましたが、本当に残酷な現実を突き付けられるので。この状況を笑ってみることは普通ならできません。

でもチャップリンはつらい状況を逆手にとって笑かそうとしてくるんです。ブラックユーモアですね。その上、大切な事を伝えてくれるんです。押し付けがましくなく、でもストレートに伝わったくるんです。それが本作でも生きていて。子どもに観て欲しいですね。これを観終わったあとに何を感じてくれるのか。f:id:osugi923:20200209115507j:imagef:id:osugi923:20200209120046j:image

 

スカーレットヨハンソンが本作のインタビューで、「ダークな物事を処理するために、ユーモアはとても有効だと思う。コメディを使うと、相手は防御を下げてくれるから。だから、とてもパワフルなメッセージを伝えるための武器となりえる。」と言っていたけど、まさにそうだと思って。

この題材にユーモアを入れても重要なメッセージはしっかり伝わる。前半笑った分だけ後半泣けてくる。だから素敵なシーンにはほっこりして面白くておかしなシーンは笑っても大丈夫なんだと思えました。f:id:osugi923:20200209115526j:image


この時代に正義は存在しない

スカーレットヨハンソン演じるジョジョの母親は反ナチスであり、ユダヤ人を匿います。本当に強くて優しい人で、これが正義なんだと思う。けどこの時代ではそれが国家に背く行為であり、罪になるんです。もちろん今ではそっちがおかしいと堂々と言えるのですが、当時はその自由がなかった。そして国に背く行為はジョジョを危険に晒す行為でもあった。

1人の人間としての考えを尊重する思いと、母親として子供を守らなければいけない立場であると言う事。f:id:osugi923:20200209115545j:image

誰かにとっての正義は誰かにとっての悪になり得るのだから。戦時中に至っては、悪いのは政府であり社会であり指導者である。それはどの国も同じであること。これを忘れてはいけない。この映画の中の悪者はアドルフ・ヒトラーただ1人だけである。

 

戦争ってなんなんだろう…

終盤、ジョジョのたちの街にも敵が侵略してきて皆が戦っている最中、ジョジョがただただ、呆然とその光景をみていることしかできない。悲惨な現実がスローモーションで映し出されます。

なんのために

誰のために

戦争してるんだろうf:id:osugi923:20200209115557j:image

 

こんな気持ちになりました。

あの瞬間、ジョジョは何を思っていたのか。

いろんな感情が渦巻いて、シンプルに戦争の意味を問いていたのではないか。f:id:osugi923:20200209115607j:image

 

愛すべきキャラクター達

登場人物キャラ立ちが凄くて、そこがまた良かったです。特に好きなのが、サム・ロックウェル演じるジョジョの教官のクレツェンドルフ大尉とジョジョの友達ヨーキー。

まず教官のクレツェンドルフ大尉は、第一印象がザ・ナチ党って感じでやばい教官かと思いきや意外と面倒見がよく特にジョジョを暖かく見守ってくれていました。彼は同性愛者であることから多分彼はナチ党に属しながらも反ナチの精神を持っていた。だからジョジョの両親に負い目を感じていたかもしれないし、ジョジョのことを大事に思っていた。ジョジョの危機を2回も助けてくれて、ラストの行動には泣かされます。(最近スリー・ビルボード鑑賞したのでサム・ロックウェルの株が急上昇ですわ。)f:id:osugi923:20200209115928j:imagef:id:osugi923:20200209115936j:image

次にヨーキーですが、もう見た目の性格も可愛すぎなんですわ。ジョジョが深刻な話をしても返しが良い意味で軽いというかどっしりしているというか、でもジョジョはそんなヨーキーに救わね。どんな過酷な状況下でも変わらず前を向いているヨーキー。誤って建物に爆薬ぶちかましちゃうのも君だから笑えるけど…。コメディ担当ですよね。ジョジョと挨拶の時にするハグが癒されました。f:id:osugi923:20200209115946j:image

 

ラスト、ジョジョとエルサがダンスをするシーンで終わるのが最高でした。

とにかく、全編通して演出が素晴らしかったです。素敵なシーンも残酷なシーンも見せ方がとにかく素晴らしい。靴紐を通してジョジョの成長を感じさせるところなど、言葉だけでなく様々な伏線が散りばめられていました。

オサレです。