映画「コンタクト」※ネタバレあり
地球外知的生命体の存在を追い求めた女性の姿を描くSF×ヒューマンドラマ
あらすじ
それは、宇宙の声からはじまった。
電波天文学者エリーは、幼い頃からある答えを求めて続けてきた。「なぜ、我々はここにいるのか。我々はいったい何者なのか」。やがて、そんな彼女の願いが本当に天に届いたかのように、そのメッセージは宇宙から送られてきた。科学者として、女性として、人間として、様々な障害が立ちはだかりながらも、エリーはたった一人でそのメッセージに答える決心をする。
感想
★★★★★
好きなジャンルなので、過大評価しているかもしれませんが、とっても良かったです。
監督はロバード・ゼメキス
ゼメキス監督といえば「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズや、「フォレスト・ガンプ」「マリアンヌ」等、めちゃくちゃ有名で大好きな作品の監督なので、それだけでも期待しちゃいます。音楽も良くて、エンディングの曲なんか「フォレスト・ガンプ」っぽいなって思いましたね。
多種多様なテーマ
本作は、「科学と宗教、頭脳と心、ヒロインの心の成長、恋人たちの物語などさまざまな要素を盛り込んだ多面的な物語の構造が魅力」というレビューがありました。
今回感想を書く前に色んな人のレビューを読んでみましたが、観る人によって本作の感想が違うなぁと感じました。様々な着眼点があって面白かったですし、それだけ色んな見方ができる作品であるといえます。
人は誰しもが「孤独」を抱えている。
個人的にこの作品を鑑賞して考えさせられたのは「孤独」についてです。随所にそれを示唆するシーンや台詞がいくつかあるので紹介します。
①主人公は孤独を抱えている
最愛の父が亡くなった後、エリーは科学に没頭し、周りからはSFの世界だとバカにされながらも地球外生命体の存在を追い求めます。
その行動は、まるで彼女の孤独心を埋めるためにも見えましたし、それが彼女にとって唯一の原動力。また、死んだ父親に会いたいという思いが彼女自身でも知らないところで、宇宙への強い執着心を生み出しているのではないかと思いました。
②パーマーがTVに出演した時の台詞
エリーと恋仲になる宗教学者のパーマーさんの台詞です。
「我々は科学技術の力によって幸福になれるかどうか。生活は便利になった。なのに虚しさは募る。今ほど人間が孤独だった時代はありません。人工的な環境の中で次々に新しい刺激を求め……」ここで台詞は終わってしまうのですが、科学は人を心から幸せにすることはできない、むしろ孤独の増幅を生み出しているのではないかと訴えていますね。
エリーとパーマーは惹かれ合いながらも、科学と宗教の違いで何かと論争します。神の存在(証明することができないも)を信じないエリー、神を信仰するパーマー。この二人の論争にスポットをあてるのもなかなか面白いです。
③エリーが父親の姿をした地球外知的生命体に出逢うシーン
宇宙からのメッセージを解読し、その内容が輸送機の設計図であることが分かります。その輸送機が完成し(紆余曲折ありすぎましたが)、エリーはそれに乗って、父親の姿をした地球外知的生命体と出会うのです。
その知的生命体がエリーに言う台詞です。
「人間とは複雑な種だ。
美しい夢を追う力がある。
破壊的な悪夢を描く。
途方にくれ孤独だと感じている。
我々は気づいた。孤独を癒してくれるのはお互いの存在だと。」
このシーンでエリーは気付かされるのです。
我々はより大きなものの一部であり、決して孤独ではないと言うことに。
ちょっと規模が大きくなりすぎて、共感できるレベルからは離れてしまいましたが、SF映画だけあって壮大でしたね。ただ、今自分の世界を構築しているものは本当に狭い世界であるというメッセージを感じました。
④尋問会議でエリーが言う台詞
人はみな孤独ではないと気づいたエリーですが、銀河を見たり地球外知的生命体に出会ったことを誰も信じてくれません。なぜなら、実際輸送機はただマシンの中を落下しただけだったからです。そしてエリーの18時間程の諸々の体験には証拠が無い為、実験は失敗と見なされ、エリーは尋問会議にかけられてしまいます。そこでエリーは言うのです。
「ほんの一瞬でも(人類に)感じてもらいたいあの畏敬の念と希望を。」
この広い宇宙で、私たちは独りぼっちではないと言うことを、人々に伝えたい。感じてもらいたいと。
証明できないものを皆に知ってもらいたいというエリーは、証明できないものは信じることができないと言っていた、かつての自分と明らかに矛盾しています。でもあの光景を目の当たりにしたエリーはそう言わざる終えない気持ちになる。彼女の中で何かが変わったのです。
私はエリーの台詞を聞いた時に、胸が熱くなりました。純粋に「孤独から解き放たれるその瞬間を感じたい」と強く思いましたね。
文明が発展し、世の中が便利になった。夢を追うことができる。色んな考えや価値観を持って生きることができる。仲間がいる。なのに孤独を感じている。パーマー的にいう現代病ですかね。
テロリストによって輸送機の発信基地が爆破されるシーン
印象に残るシーンでした。見ててハラハラしました。エリーがモニターを監視中、以前見たことのあるカルト宗教の男性が基地内に侵入していることに気づきますが、時すでに遅し。そのテロリストは自爆テロを遂行してしまい、その場にいたパイロット達がみんな死んでしまうのですよ…。「あの男や!!」て気づいた時の恐怖と言ったら。テロリストの狂気を感じました。取り押さえられた時に、自身の身体に巻きつけられた大量の爆弾が見えて、その瞬間に爆弾のスイッチが押され…爆発。そしてモニターの画面が灰色に。沈黙……。
見応えのある演出、凄かったです。
本編150分と、長いかと思いきや、展開も早いですし、見応えありであっという間に思いました。その中でも、やはり主人公エリーの生き様に心動かされましたね。孤独を抱えながらも、研究に情熱を注ぎ、自身の信念を貫き通す。魅力的です。演じたジョディフォスター素晴らしいですね。
追記 H30.11.4
2度目の鑑賞しました。
ストーリーを知りながらも、やはり引き込まれますし、考えさせられました。特にエリーの生き様に胸が熱くなります。こんなに勇気付けられる事もないでしょう。こんなにも心が浄化されるなんて。
孤独との闘いは切っても切れない縁かもしれません。その度に苦しい思いをするでしょう。でも、この作品がまた救ってくれるに違いないと思いました。
映画「トレインスポッティング2」※ネタバレあり
人生を選べ!
あの「陽気で悲惨な青春映画」が帰ってきた。
あらすじ
スコットランド、エディンバラ。大金を持ち逃げし20年ぶりにオランダからこの地に舞い戻ってきたマーク・レントン。
表向きはパブを経営しながら、売春、ゆすりを稼業とするシック・ボーイ。
家族に愛想を尽かされ、孤独に絶望しているスパッド。
刑務所に服役中のとにかくやばい奴、ベグビー。
モノ分かりの良い大人になれずに荒んだ人生を疾走する彼らの再会、そして彼らが選ぶ未来とは。
感想
★★★★★
前作を上回る良さがあるなんて!!相変わらずどうしようもない奴らなのにめちゃくちゃかっこいいです。
20年ぶりにみんな集合!
20年の歳月を経てキャスト変わらずで戻ってきました。同窓会ですよ、みんなシワが目立ちますね笑 特にベグビーは衣装がおじいちゃんだよ!!大丈夫かしら…て思ったけどあの何をしでかすか分からない狂気は健在でした。ベグビーおじいちゃんがいるからある意味作品が締まるよね。
前作のシーンが出てきてはノスタルジックな気持ちにさせてくれる。
前作のシーンが満載。しかも良いところで出てくるもんだから、なんか懐かしくて感動しちゃうんだなこれが。
強盗してみんなで街を全力疾走するシーン、レントンが車に轢かれて、その車に向かって嫌な笑みを浮かべるシーンは印象的ですよね。あれは今作でもやってました、デジャブ。でもその顔のユアンが20年前と同じ顔をしていて、本当歳月を感じさせない。
あと前作で亡くなったトミーも回想で登場してました。トミーを偲ぶために行った懐かしの山も再登場。
本人たちは20年前で時が止まっているんでしょうね。そしてレントンが帰ってきて4人が再会した事で、また時が動き出したのでしょう。
笑いどころ満載
映画館で声出して笑っちゃいました。お隣さんも笑っていました。いくつか挙げるとすれば、
①レントンとスパッドがジョギングをしてるシーンで、レントンが黙々と走る中、スパッドのかなり辛そうな顔。
②レントンとシックボーイがスリをするために入ったお店で歌を歌わされるシーン。シックボーイのまさかのピアノ演奏とそのレベルがひどかった。
③レントンとベグビー再会シーン。2人が再会したらもうお終いなので、どうやって出会うのかドキドキしてきたわけですが、めっちゃシュールでした。まさかのトイレ越し。そして2人のあの表情。
④レントンとシックボーイがある連中に樹海で生き埋めにされそうになり、素っ裸でなんとか逃げ出したシーン。
ラスト…ドキドキした
ベグビー怖いよ… まぁレントンは前作のラストで仲間を裏切った訳ですから、やられても仕方ないのですが、それにしてもベグビーおじいちゃん脅威。
みんなビビってますよ。シックボーイがめちゃめちゃ優しくて可愛くみえますよ。
登場人物が魅力的
T2は4人の魅力が増し増しでしたね。
ベグビーおじいちゃんも、最後家族に言う台詞なんて、本当にあのベグビーなのかって言うほど感動的でした。
シックボーイもなんだかんだレントンのこと好きだし、そして本作のヒロインのベロニカのことも本気で好きだったんだなぁと思いましたよ。
そして良い奴、スパッドは物書きの才能を見出していました。洞察力が優れているんですよね、物語の後半かなり良い味だしてるじゃないですか、そしてもう一度言いますが本当良い奴。
レントンは主人公だけど一番変わっていなかったかな。でもこの人が戻ってきたおかげでみんな楽しそうだったし← 彼らの中で止まっていた時が動き出すきっかけとなった。(止めたのもレントンかもしれないが)
そして前作のヒロインがまさかの弁護士になってましたね。ああ、女って現実的よね…笑
T2、期待以上でした。
出演者がこれは続編ではないと言ってました。
まさにその通りでした。ただの続編で片付けてはならない。前作と比べる事は出来ない、前作とは異なる、でも前作を見返したくなる、、。何でしょうかこの感情は!笑
作品としての枠を超え、純粋にあの4人達が帰ってきたんです。その歳月の分だけ自分も歳をとったのです。
映像、音楽も最高、あれをスクリーンで体感できただけでも満足。そして1、見直したくなりました🍀
映画「美女と野獣」※ネタバレあり
究極の愛とファンタジー
あらすじ
ひとりの美しい王子が、呪いによって醜い野獣の姿に変えられてしまう。魔女が残した一輪のバラの花びらがすべて散る前に、誰かを心から愛し、愛されることができなければ、永遠に人間には戻れない。呪われた城の中で、希望を失いかけていた野獣と城の住人たちの孤独な日々に変化をもたらしたのは、美しい村の娘ベル。聡明で進歩的な考えを持つ彼女は、閉鎖的な村人たちになじめずにいた。それでも、“人と違う”ことを受け入れ、かけがえのない自分を信じるベルと、“人と違う”外見に縛られ、本当の自分の価値を見出せずにいる野獣──その出会いは、はたして奇跡を生むのだろうか…?
感想
★★★★
ディズニーアニメ実写化の中で1番
アニメ版のよさをきちんと押さえた上で、アニメより色んな背景が追加されています。それが余計な演出とは感じず、より良い作品として仕上がっています。アニメではできなかった深い心理描写を、丁寧に描いた実写の成功例でした。
ベルの両親にスポットライトが当たっていたり、野獣の幼少期もちょろっと。呪いをかけられたシーンも丁寧に描かれていましたなぁ。
実写の演出で好きだったのは、バラの花びらの最後の一枚が落ちて、城の住人たちが本物の家具や骨董品になっていくシーンです。涙がでました。ポット夫人が息子のチップを探しますが、会うことは叶わず、ポット夫人が完全なポットと化してしまう。そのあとすぐにチップがお母さんを探して登場しますが…時すでに遅しー!そのあとすぐにチップも完全なカップと化してしまいますが。そして最後はルミエールとコグスワーズが交わす台詞も感動的でした。(そのあとベルのおかげで呪いはすぐ解かれますが)
その演出もあって皆なが人間に戻れるシーンは感動ものでした。
何と言ってもエマワトソン
歌が上手い、表情が絶妙、身振り手振りが美しい。こんなにハイスペックな女優さんだったとは。驚きでした。
正直エマワトソンがベルってピーンとこなかったんです。個人的に、もっと表情が柔らかい人がいいなと思っていて。でも作品を見たらそんなことまったく思いませんでした。それぐらいエマが演じたベルが素晴らしかったということです。野獣をみるときのあのニヤッとした表情が愛らしくて特に好きでした〜。
脇を固める俳優もみんな優秀すぎる。
歌声が素晴らしかった。どうしてもアニメ版と比較してしまいますが、アニメ版に寄せながらも個々の歌声がマッチしていてナイス配役だと思います。
個人的好きなルミエール役のユアンマクレガーや、コグスワース役のイアン・マッケランがラスト登場した時はもうウハウハしましたよ。
あとガストンの相棒ル・フウもいい味出してました。いい奴でしたし、あの、設定もよかったです。他の配役も含め、進歩的というな先進的なというか、粋な作品でもあると思います。
そしてガストンは期待以上にガストンで、抜群の安定力でした 笑
やっぱりディズニー映画って良い
美女と野獣はディズニーアニメーションの中でも好きな作品だけあって、色んな名シーンが出るたびに感動しました。
特にあの有名なボールルームでダンスを踊るシーン。ポット夫人が歌う「Beauty and the Beast」は感極まって泣きました。
演出も上手いですよね。構図とか背景とかセットとか衣装とかもう全てが完璧で。アラがない。すぐ映画の世界に入り込めちゃう。
劇場でもう一回見たかったなぁ…。
映画「メッセージ」※ネタバレあり
宇宙からやってきた彼らが人類に伝えたかったメッセージとは
あらすじ
突如地上に降り立った、巨大な球体型宇宙船。謎の知的生命体と意志の疎通をはかるために軍に雇われた言語学者のルイーズは、“彼ら”が人類に<何>を伝えようとしているのかを探っていく。その謎を知ったルイーズを待ち受ける、美しくそして残酷な切なさを秘めた人類へのラストメッセージとは―。
感想
★★★★★★★
個人的に大好きな作品となりました。
こういう作品に出逢えるから映画観るのをやめられない。(決してやめたいわけではありません)
まず冒頭から好きです。主人公ルイーズの部屋から見えるブルーの景色が忘れられません。
音楽とマッチしていて引き込まれますし、写真集がほしいくらい視覚的に訴えるものがあり、作品をよりよくしてくれました。
SFヒューマンドラマ好きな人は絶対みるよね
SFヒューマンドラマと言えば、SWシリーズが個人的見解では代表例だと思っていますが、インターステラ―、ゼログラビティ、コンタクト、インセプションとか。好きならみましょうメッセージ。
突如現れた物体はなんなんだ、宇宙人?
ストーリーの大半は、世界12ヶ所に現れた謎の物体がなんなのかを解明するためルイーズ達があれこれ手を尽くしています。それと主人公ルイーズの娘との思い出のシーン(ネタバレすると本当は未来)が随所に登場するといった流れです。
ルイーズが謎の物体の中にいる宇宙人(本作はヘプタポッドと呼んでいる)を初めて目の当たりにするシーンはドキドキハラハラしましたね。音の効果もあり迫力がありました。
この物体は何で地球に現れたのか、宇宙人の目的は一体何なのか、敵なのか味方なのか…鑑賞している私も登場人物と一緒に一生懸命謎を解こうと頭をフル回転してました。
ネタバレすると、宇宙人たちは今から3000年後に人間の協力が必要になるため、ルイーズに自分たちの言語を理解してもらいたかった、というものでした。ルイーズを通して、人類に宇宙人の言葉を解読しておくことで、3000年後に宇宙人が現れても混乱しないようにと。
物語が一気に動き出す後半!
中国は謎の物体に対して攻撃態勢に入るし、もう時間をかけて宇宙人たちとコミュニケーションをとっている場合ではなくなったルイーズ達ですが、ここで物語が一気に核心へと加速していきます。
ルイーズが宇宙人たちの言語を理解し、未来が見えるようになるのです。
そして、今まで見ていた娘との思い出のシーンは過去ではなく、これから起こる未来のことであることが分かります。(娘との記憶が思い出されるたびにルイーズが「この記憶は一体…?」みたいなこと言ってる台詞があったので、間違いなく過去の記憶ではなく未来のことなんだろうなとは思っていましたが…)
そしてルイーズはこれから起こる未来がわかってしまう。現在隣にいるイアンとはのちに結婚をする。そして子どもを身籠り娘の名前はハンナ。そしてハンナは若くしてがんに侵されこの世を去ってしまうことも…。
しかしルイーズはその未来を知りながらもすべてを受け止め前に進んでいくのです。
それを思うとつらい…。胸が苦しかった。
ここから現在と未来のシーンが交互に流れていくのですが、その演出がまた感動的なんですよ。とにかく映像がすんばらしくて。特に光の加減とか色彩とか構図とかが美しくて世界観にどっぷり浸かっていました。
全てを知ったいま、また冒頭のシーンを観たいですね。初っ端から感動するんだろうな。
「言葉が武器」
言葉が武器という台詞が印象的でした。このワードからいろんなメッセージがくみ取れますし、この作品の伝えたいメッセージも込められているかと思います。
鑑賞後は余韻に浸ってしまい言葉が見つからなく、ようやく書いた感想もうまく表せず…。難しいですねぇ。
とにかくスクリーンで観れてよかったです、以上!
映画「カーズ」※ネタバレあり
映画館で観たかったカーズ。
内容
主人公のマックィーンは赤色のレースカー。実力はあるが自信過剰で自分勝手な性格。カルフォルニアで行われる決勝レースのため、トレーラーでカリフォルニアへ向かう道中でトラブルに遭い、マックィーンはハイウェイに振り落とされてしまう。
置き去りにされたマックィーンは、ルート66沿いの寂れた田舎町「ラジエーター・スプリングス」に迷い込んでしまうが、そこで可笑しくも心優しい住人達と出会い、マックィーンの心は次第に変化し大事なものに気付き始めます。
感想
★★★
マックィーンとサリーが一緒にドライブする(走る)シーンがお気に入り。そのときに流れる音楽もよかったです。(OPもかっこ良くて好きです)
雄大な渓谷の映像も素晴らしいし、ラジエータースプリングスがゴースタウン化してしまった経緯を知る場面でもあるので、とても大切なシーン。ネタバレすると、それは10分時間を短縮するために40年前に作られた高速のせいでルート66を通る利用者が減ったためである。
またその時にサリーがマックィーンに言う台詞が好きです。
サリー『(昔の)車の旅は今とは全然違ってた。(高速のように)道は地形を切り裂くのではなくて、(昔は)地形に沿って道は作られていた。登ったり、下ったり、曲がったり。車は楽しみにいくために走っていたのではなくて、楽しみながら走っていた』
道中に楽しみがあるという事ですよね。
散歩の醍醐味に触れたような素敵な台詞です。
ルート66とは
そもそもルート66は実際に存在する国道66号線、アメリカのマザーロードとして有名です。アメリカかぶれとしては憧れますねぇ。この道。
見応えあるレースシーン
見ててワクワクしました!決勝レースの時のマックィーンかっこよかったです。愛溢れてましたね。
ただグリーンレースカーはちょっと可哀想でした 笑 確かに性格悪いですが、レースは競争社会なのであれも実力なんだけどね。まぁさすがディズニー映画という感じ。
街並み全てが素敵でした。
本場に行ってみたいと思わせてくれる映画でした🍀
映画「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」※ネタバレあり
料理を愛する主人公の人生再出発物語。
あらすじ
一流レストランの料理人カール・キャスパーはオーナーと衝突。創造性に欠ける料理を作ることを拒み、店を辞めてしまう。マイアミに行ったカールは、とてもおいしいキューバサンドイッチと出会い、元妻や友人、息子らとフードトラックでサンドイッチの移動販売を始めることにする。
感想
★★★
料理意欲が湧く〜。
美味しいものを食べたくなる〜。
食が好きなら観ましょう
テンポよく料理シーンが終始登場します。料理を作る過程は見てるだけでわくわくします。
カリカリに焼けたベーコンは芸術ですよね。
余談ですが、料理屋に行くとき、料理が出来る過程を見たいがためにカウンターを選びます。あれも一つの作品見てるようで楽しいですよ。
ツイッターをはじめたカールが面白い
料理評論家がツイッターにカールの料理を酷評します。それまでツイッターの存在すら知らなかったカールですが、その評論家に返信をするために仕組みもわからないツイッターをはじめます。相手だけに送ったつもりでしたが、互いのフォロアー全員に公開する形でツイートしてしまいます。
そしてトレンド入りの大炎上。笑
カールの仕事の後輩はその状況を労わりながらもなんだかんだ楽しんでますし、とにかく可笑しくて笑っちゃうシーンです。
そのあともツイッターちょいちょい活躍するので、そこも見どころです。
ヨハンソンが可愛い
自立したかっこいい女性を演じることが多いスカーレット・ヨハンソンですが、本作は前髪もパッツンで黒髪で可愛らしいったらなんの。
キャラクター皆んなちょいちょい面白い
これはヒューマンコメディなんでしょうね。アメリカのコテコテなコメディではないんですが、シュールな笑いが散りばめられています。まず主人公のカールは実力はあるのですが、実直で真面目で、要はいじられキャラなんですかね。
元妻もカールの元仕事仲間もイカしてます。
特にカールのことをボスと呼ぶマーティンは調子いいんですよね。笑
カールの料理に対する情熱
とにかく主人公のカールは仕事人としても父としても男としてもよく出来た人間ではありません。でも料理は上手い。料理への情熱は凄い。
食べる人に最高の料理を提供したいカールの想い。料理を提供する同じ人間として、カールは尊敬します。
パパと息子の物語
もう一つこの作品の軸にあるのは家族再生物語です。カールは離婚をしていますが、一人息子がいます。その息子はカールのことが大好きなんですよね。仕事人間のカールは中々息子との遊ぶ時間を作ろうとはしませんでしたが、フードトラックを始めた事で、息子と接していくうちに家族の大切さを再確認していくのです。
そして元妻ともなんだかんだ良い仲になってましたね。
フードトラックで働くシーンは本当に楽しそうで、この空間いいなぁと観てて羨ましくなりました。
パニーニ(本作はキューバサンドイッチ)片手に鑑賞しましょう。
シェフ鑑賞後は、美味しいものを食べに外へ繰り出しましょう🍀
映画「きっと、うまくいく」※ネタバレあり
インド映画です。ヒューマンコメディです。
インド映画といえば、笑って泣いて歌ってのエンターテイメント性が強いイメージですが、勿論今作もその要素はてんこ盛りです。
タイトル好きです。「きっと、うまくいく」
何とかなる、きっと大丈夫と同じくらい好きな言葉です。原題は「3 Idiots」。意味は3バカ。
ん〜、邦題の方が良いかも。笑
あらすじ
ランチョー、ファルハーン、ラージューの3人は名門工学大学で出会い、ルームメイトでのちに親友となる。特にやランチョーは天才肌でありながら、現代の教育社会に不信感をいだき学長にも物申す型破りな性格ながらも、その魅力的な存在に色んな人達の心を動かします。そんな彼の口癖が「うまーくいく」
しかし大学卒業後ランチョーは突如行方不明になるのです。何故行方不明に、、。
そして卒業から10年後、消息を掴んだ同窓のチャトルがファルハーン、ラージューを呼び出し、ランチョーを探しに行きます。そこにランチョーと名乗る男がいたが、みんなの知ってるランチョーではなかったのです。
感想
★★★★
171分とかなり長編ですが、
かなり面白かったです。
とにかくランチョーが魅力的
ランチョーは現代の若者の代弁者、ヒーローそのものです。
3人の友情もよかったです。バカ騒ぎするシーンは笑えるし。ランチョーに2人も影響されていくのですが、勿論ランチョーのような天才では無いので劣等感も感じます。(ファルハーンとラージューは器用ではありません、お家も貧乏である。性格だけは良い。)
ランチョーは只者ではなかったし。結果もともとの次元が違った。
インドの社会問題にもフォーカスを当てる
現在のインドの抱える社会的問題(若者の自殺、貧困、カースト制度)をさっと盛り込み、現在の教育社会に疑問を抱いている理想主義のランチョーがズバッと軽快に物申していくわけです。スカッとしますね。でもそれに異議を唱える人たちがいて、(主に学長です、ああいう大人は見ててイライラします)邪魔をしますし、そのせいで登場人物二人も自殺に追い込まれます。
テンポが良いので、笑っている間にそういう深刻なシーンもいきなり出てきては、ハッとします。
3人の友情の素晴らしさ
でも辛い事があっても友情や愛情パワーで乗り越えるんですよね。ラージューとファルハーンもランジョーのお陰で自分に正直に生きるようになります。
ラスト最高 笑
元気をもらえる素敵な映画でした🍀